クラウドの次にやってきているというエッジコンピューティング予測に一言申す

    2016/01/17

IT業界と言うのは既存の技術や処理に新たに名前を付けてあたかも新しいサービスが現れたという演出をするのが常だ。
特にエンタープライズ(法人)向けの分野ではこの傾向が強くて10年とか20年くらいの周期で既存技術のリバイバルが行われる。
確かに部分的に見れば新しい概念や技術があるにはあるが基本的に変わっていない事も多い。
そしてこういう焼き直しに踊ってしまうのがベンダーの現場とユーザーなのだ。

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エッジコンピューティングってなんだ?

最近出てきたエッジコンピューティングとはなんだろう?

これはどうもデータを収集する側に設置された機器である程度のデータ処理と蓄積を行う仕組みのようだ。
このエッジと言うところがミソなのだろう。

これに良く似た言い回しとしてはエッジルーターという言葉を聞いたことがある。
その時のエッジルーターとはネットワークの接続点において設置されるルーターと言う意味だった。

これと同じように考えればエッジコンピューティングとは処理現場に一番近い部分で処理を行う形態の事だと思う。

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IoTでのエッジコンピューティングの必要性

計測制御の世界や流通等の多店舗展開のシステムの場合はこうしたエッジコンピューティングに近い形の処理は昔からある。

例えば身近なモノではPOSシステムなんかがそうだ。
他店舗展開を行う店舗やGMSでは多数のレジから収集したPOSデータをストアコントローラーと呼ばれる拠点サーバーにデータを集積する。
そしてここである程度の加工を行った上で全体のサーバーに対してデータを送信する。
こうすることで拠点でのデータ解析ができ、集計結果の反映を早めることができレスポンスの向上が図れる。

計測制御の世界ではセンシングが多数必要な拠点側に一旦データ集積を行う場合がほとんどだ。
センシング対象はその場所場所で接続形態が異なる事が多い。
無線で繋がっていたり利用するプロトコルが異なる事が多いためだ。
そのインターフェースの問題を吸収してデータを集計したうえでセンターに送信する。
この場合はプロトコル別の処理とレスポンスをこの方式で実現しているという事だ。

一方、現代のIoTに関してはセンシング対象が各々直接インターネット経由でデータを送信するという動きが基本となっているフシがある。
しかしこの方式は実態を見れば現実的でない事の方が多いだろう。
その端的な理由は利用料金なのだ。
IoT端末それぞれがインターネット接続を行うためには通信に関するコストとインターネット接続に関するコストがそれぞれ発生するという事だ。
これを回避するために昔から計測制御の世界では一旦集約してそこから通信を行うという方式がとられてきた。
これが実際なのだ。

監視サービスのネットワーク構成例

↑ 以前も紹介したが計測監視系システムのネットワーク図、被監視装置側はメンテナンスに直接乗り込むことができるようになっている、これはある意味エッジコンピューティングとも言えるだろう、片やデータは監視エンターに集まりクラウドのような形で運用される、要件に応じてシステムを構成すれば良いだけの事だ

クラウドの利点=ビッグデータ

今まで言われてきたクラウドコンピューティングのユーザーから見た利点とは次のようなものだろう。

  • ユーザーはリソースを持たずにサービスとして利用可能
  • 1か所にデータが集まるのでビッグデータとしての利用が可能
  • 運用やセキュリティー対策等はクラウド側に任せられる
  • 費用の削減が可能

ビッグデータは必須

ビッグデータと言う観点で見れば最終的にクラウドにデータを集積させることは必須だろう。
でないと全く意味が無くなる。
これは現在の大前提となるキモの部分だ。

データの収集と加工

だがデータの収集と加工、そして保存の各フェーズにおいて目的により最適化する事が必要だ。
それにはシステムの特性ごとに機器構成やデータの流れを吟味しなければならない。
こんなことはシステムを構築する上で当たり前の事だ。

適材適所

それによくよく考えてみるとセンシングを伴うシステムで直接クラウドにセンサーを接続するなんてできない事は明白だろう。
すると必ずローカル側にセンサーからの信号を受ける仕組みが必要だ。
そう考えるとすでにエッジコンピューティングになっているではないか!?

家庭用のエッジインターフェースの例

エッジコンピューティングを紹介する記事を見ていると以前にGoogleが発売開始した「OnHub」を紹介していた。
この「OnHub」は以前取り上げたが各種センサーを直接接続する事ができるセンサー接続ボックスなのだ
つまりインターフェースを提供するという事だ。
ここでいうインターフェースはZigBeeの事を指すが無線でセンサーを直接接続する事が出来る。
この「OnHub」エッジコンピューティングなどと言う生易しいモノでは無く接続ボックスとなってインターフェースを提供するモノだ。
記事自体がちょっと勉強不足だろう。

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目指すモノをハッキリとさせることが必要だ

管理人が思うにこうした適材適所のシステム構成はその目的があっての事だ。
実際にシステムを構築するとなると要件をまとめて優先順位を付け、それに予算が加わってどう実現させるかを検討する。

その結果、分散で処理していくのが最適解となる場合もあるだろうし、一気にクラウド上へ集約するのがベストな場合もあるだろう。
どうもIT業界の旗振り役はユーザー不在の考え方でいかにも新しい技術が出てきたという紹介の仕方をする。
しかし今回のエッジコンピューティングなんて昔からある考え方だしこうした思想で作られたシステムは数多く存在する。
個々の技術は確かに新しいモノがあるのだが全体の考え方は既存技術の焼き直しだ。

こうした体質は大昔から一向に変わらないのが面白いというか飽きれるのだった。
ちょっと愚痴ってしまった。

今回はこのへんで
では

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