最近良く目にするスティック型PCはどのようなモノか調べてみた。
以前は今で言うIoT、少し前で言うM2M、もう少し前で言うユビキタス、大昔で言うとテレメタといった計測制御の世界ではこうしたワンボードPC系のハードを良く使っていたものだ。
スティック型PCの構成
簡単に言えばディスプレーはHDMI経由で外部のディスプレーを利用し、ストレージは半導体、通信は無線LANとBluetoothを内蔵したワンボードのPCだ。
製品により異なることもあるかもしれないがインターフェースとしては概ね次の規格を搭載している。
- HDMI(映像、オーディオ)
- USB2.0
- microSDXC(マイクロSDカード)
- IEEE 802.11b/g/n(無線LAN)
- Bluetooth
最近特にスティック型PCが持ち上げられるには他に理由がある。それはOSの存在で「Windows 8.1 with Bing」というWindowsを搭載しているのだ。
スティック型PCの特徴はWindows搭載して安い小さいということ
以前はこうしたワンボード系PCのOSはLINUXを積むことがほとんどだった。
その理由はLINUXのOS自体がオープンソースで費用が掛からない事で全体の価格を安くする事が出来る。
今回のスティック型PCは「Windows 8.1 with Bing」を積んでおり、このOSは費用が掛からないので安く市場に出すことができる。
従ってスティック型PCは概ね2万円までで手に入る。
スティック型PCの普通の用途を考えてみる
電池駆動が無いのとディスプレーが無いため順当に行けばこのスティック型PCの用途は次のようになるだろう。
- 家庭でのTVと接続してリビングPC
- 外出時のデモ用PC
- 省スペースPCとして利用(性能がもっと上がれば)
- 機械に組み込むPC
1と2は良いとして3の省スペースPCはこの形態以外にも小さなPCは沢山の種類がある。
どちらかと言うとディスプレーのほうが大きいくらいなので少々弱い使い方だ。
また4の組み込み用途に関しては既に他のOSでの実績が沢山あるため後発になる。
またOSがWindowsであるためその上に乗るアプリケーションソフトのサイズが大きくて組み込み用途としてはまだ研究の余地が沢山ある。
スティック型PCの普通ではない用途を考えてみる
この際の条件となるのが電源を取る必要があるという事、ディスプレーが常時必要無い業務という事になる。
ただし今のところスティック型PCには防塵、耐震、動作温度に関する性能が通常のPCと同じなので例えば工場内のような厳しい環境下での利用はできない。
サーバーとしてはどうか
まず頭に浮かぶのはサーバーとして利用できないかということだ。
これには長時間駆動の安定性やストレージの研究が必要になるが非常に省スペースであるためサーバーを小型化するのにはもってこいだ。
それに常時ディスプレーを接続しておく必要も無い。
大容量の外付ストレージが必要になるが家庭内のサーバーにするのも良いだろう。
何かを監視を行うPCとしてはどうか
例えばネット上からの情報を常時収集するような業務に使用できるのではなかろうか。
収集したデータは内部にため込むかネットワーク経由でどこかに保存すれば良い。
常時アプリケーションが動くような使い方には良いかもしれない。
家庭内のホームコントローラーとしてはどうか
この分野は既に先行者が沢山ある。
特にWindowsを使わなければならない理由が無いので却下。
車載PCとしての利用はどうか
電源も取れるしディスプレーも用意できそうだ。
車内でWindowsが使用できれば仕事の幅が広がる?
暑くなる車内なので温度補償とか振動対策も必要になるしノートPCを持ち込めば解決するので却下。
スペースの無い店頭のPCとしての利用はどうか
実際の小売店舗のスペースは狭い。
こうした場所にPCを置くとなるとノートPCでも大きいので困っているお店も多いだろう。
ガシガシと入力をしないのであればWindowsタブレットで十分なので却下。
スティック型PCの良い利用方法が浮かばない
今のところ管理人のヘタった頭ではスティック型PCの有効な用途が見つからない。
省スペースPCの究極な形だとは思うがそれ以上ではない。
特殊な用途には既に専用機が多数存在しているのでWindowsを利用した汎用的な用途しかないのだ。
もっと高性能になれば現在使っているデスクトップPCがこういった究極の省スペース型PCに置き換わっていくのかもしれない。
ちょっと残念な結果になってしまったが今後に期待する事にしよう。
今回はこのへんで
では