人間もロボットも派遣の時代 嗚呼派遣

昨今大手企業ではプロパーの社員よりも派遣社員のほうが圧倒的に人数が多い時代なのはご存じの通り。
昔のようにノウハウや技術が社内にキープできないとかという事は無くコストの安い管理のしやすい派遣が中心となっている。
逆に考えると大手企業で派遣という立場だが働ける機会が多くなったという見方もできる。

川崎重工の双椀型ロボットduAro

大企業の技術職も派遣だらけ

管理人が関与している企業も現場は派遣だらけだ。
前述のようにノウハウや技術はその現場の派遣社員の中に蓄積していっている。
管理人はこれで良いのか?と時々思うのだが企業にとってはこれで良いらしい。

契約形態は請負となっていて与えられたミッションをキチンと納品しなければならない。
企業から見るとこれは管理のしやすく挿げ替える理由を見つけやすい形態なのだ。
請負だからミッションが上手くいかなければ現場のメンバーを挿げ替えれば良いだけの事だ。
現場によっては90%以上が派遣社員でプロパー社員が全くいないという現場もある。
全くお気楽な時代になったものだ。

請負契約なだけに

こうした現場は基本的に請負契約で受けた方は案件をキチンとこなす必要がある。
そのためノウハウの蓄積はもちろんだが品質管理までも派遣社員側が独自に行う必要がある。
前述のように挿げ替えるたびにこれを位置から構築する事になる。
だから品質がなかなか安定しないという事は良くあることだ。

それにプロパー社員と派遣社員の間にはやはり大きな隔たりがある。
いくら優秀な派遣社員であってもバカなプロパー社員とは立場が異なる。
本当にバカなプロパー社員につかまってしまうとどうにもこうにもならない状況に陥る。
これが現代日本の縮図なのだ。

派遣はロボットにまで広がる

派遣の人間模様は前述の通りだがロボットの世界でも派遣が台頭してきた。
川崎重工が双椀型ロボットduAroを生産現場に派遣するという試みをしている。
ロボットの場合は派遣と言ってもレンタルのような形態になるのだろうと思う。
まさか請負契約という事ではないだろう。

しかし個人的にはロボット派遣という言葉には複雑な思いを感じる。
今まで人間が作業していた仕事をロボットに置き換えるという事がひとつ。
次にロボットを派遣(レンタル)するという事の2つの意味がある。

こうして生産現場の単純な作業はロボットに置き換わっていくという事なのだ。

それにレンタルのロボットだからお試しもできて気に入れば長くいてもらえば良い。
生産ラインを持つ側から見ればなかなか魅力的な仕組みだと思う。

ただロボットを擬人化した表現はあまり人間を大事にしていないような印象を受ける。

世の中は派遣社員とロボットで溢れて行くのだろう。
もっと人間の尊厳を持てる世の中にならないといけないと思う。
今回はこのへんで
では