Googleの新しい組み込み型OS「Brillo」その2:続報「Google I/O 2015」より

2015/05/31
Googleから「Brillo」という名の組み込み型OSが発表されるのではないかと書いた。
詳細情報が「Google I/O 2015」で発表されたのでかいつまんでお伝えしようと思う。

Brilloの位置付け

BrilloはWeaveというプロトコルを持ち、他の端末と通信を行う仕組みになっている。このWeaveというのはJSONベースでBrilloはもちろん、AndroidやクラウドそれにiOSとも通信できる。GoogleによるとBrilloの働きは以下のように述べられている。

BrilloはAndroidプラットフォームをすべての接続された端末に拡張したもので、あらゆる端末は簡単にセットアップでき、端末同士あるいは端末とスマートフォンはシームレスに接続できる

Brilloの通信プロトコルのWeaveの仕組み

通信プロトコルのWeaveについては下記の図を見てもらえると分かり易い。自分の通信可能な端末を探し出しリレー方式で通信を行う。この中にはクラウドもやスマートフォン(AndroidおよびiOS)、それにBrilloの機器が含まれる。

この仕組みはこの世界では良く使われているLonWorksとよく似た仕組みになっている。ただしBrilloの場合はBrillo端末のみではなく様々な端末が接続可能という所が異なる。

Brilloは普及するのか

これはいくつかの条件がある。

まずOS自体のライセンス価格の問題が大きいだろう。
IoTの場合、接続される機器の数が非常に多くなる。そのため個々のライセンス価格が高いと普及に際して障害と成り得る。

次に技術的な事だが、フットプリントが小さくて組み込みが容易であることだ。パワーの無いデバイスに組み込むため非常なポイントとなる。

最後にレスポンスが速い事が必要だろう。外部からの遠隔操作でコントロールする場合、素早くデバイスを動作させなければならない。この時のスピードがどの程度かというところだ。これが遅いと既存の組み込み用のOSとの差別化が図れない。

Brilloについては注目分野なので今後も追いかけていきたいと思う。

今回はこのへんで
では

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