管理人は長年様々な組織の人たちと関わりながらIT系の仕事をこなしている。
具体的にはシステムの設計やソフトウェアの製作が主な内容だ。
そのなかでプロフェッショナルと呼べる人たちとそうでない人たちの違いってなんだろうと考えてみた。
ここでは組織内で一つの仕事に何人もの人が関わって成果物を顧客に届けるという前提だ。
全体のマネージメント
全体のマネージメントといってもどのレベルを考えれば良いかは様々だろう。
セクション自体が巨大であったり会社全体だったり定義は様々だ。
しかし顧客と組織との接点を見てみるとおのずと見えてくるお話だ。
自由経済において組織や会社は顧客から対価を頂くことで経営を成り立たせている。
この単位で話を考えれば非常に分かりやすい。
そうすると組織内のセクション等はひとまず横に置いておいてシンプルに考えることができる。
全体のマネージメントは顧客とのインプット/アウトプットと共に組織内の行程を見渡す必要がある。
顧客との関係の中で全体の調整を図らないと無意味だからだ。
こうした視点の無いマネージメントは全体のマネージメントとは言えない。
全体のマネージメントの目的は顧客に顧客が求める最高の結果を提供する事だ。
その中で最適な利益確保と資金計画を遂行し組織に利益をもたらす事だと思う。
もちろん営業判断や経営判断で利益が得れないとかリスクが大きいという案件もあるだろう。
こうした観点からの判断は当然必要だ。
全体のマネージメントがしっかりしたコンセプトや考え方を持っていると全体としてぶれにくい。
何が何でも顧客の言う通りという事ではなく双方で幸せになる必要がある。
継続して組織を経営していくという目的がある以上利益は出し続けれる体制が必要だ。
各工程のマネージメント
1つの製品を完成させようとすると多数の行程を経なければならない。
管理人の場合は製品がソフトウェアであることが多いが他の品物でも同じだろうと思う。
各工程は与えられたミッションをこなすのは当たり前かつ後工程に対していかにしっかり引き継げるかが最重要だ。
しかし実際の現場では与えられたミッションをはき違えて後工程への引継ぎが全くできていない自称プロが多すぎる。
こうした人たちは声は大きいが仕事としては全くできない奴なのだ。
そうした意味では各工程としてはいかに後工程からの問い合わせを減らせるか?という事が一つの基準だろう。
聞かないと分からないような成果物を出すなんて全く仕事をはき違えていてゴミと一緒だ。
後工程の人たちがいかに快適に仕事ができるかという尺度で見なければ全体の幸福には繋がらない。
そのためには後工程の人たちが前工程のダメ出しを行いフィードバックしてお互いに品質を向上させる仕組みも必要だ。
この場合は後ろ向きな文句では無くてフィードバックなのだ。
個々の目的は後工程に最高の成果物を提供する事
ソフトウェアと言っても沢山の関係者や行程が存在するのはご存じの通りだ。
例えば営業の人・仕様書を書く人・開発の人・テストする人・運用する人・そして最終的に顧客に納めるのは再度営業の仕事だ。
こうした多数の人たちが関係して仕事を進めるには各工程の品質を上げることが必要だ。
後工程に負荷を掛ける成果物では全くお話にならない。
後工程に負荷を掛ける成果物は成果物とは言えないしゴミ同然だろう。
こうした各工程の成果物をどこまで品質を高める事が出来るかがプロフェッショナルだと思う。
長年こうした仕事をしているが声の大きな人だが成果物が全くなっていない人がいる。
こうした人は少々天狗になっているのかなにか分からないが自分ではしっかり仕事をしていると勘違いしている人だ。
声だけ大きくてもそれで仕事を進めるわけではないそこをはき違えては困る。
これは常に自分の成果物をチェックするという事が必要だ。
他人のふり見て自分のふり直せという事なのだ。
常に修正し品質を高める、どれだけ忙しくてもこれができないとプロフェッショナルとは言えないだろう。
時には弾力的な運用が必要だ
当たりまえの事だがクリティカルパスが存在する時には柔軟な運用が必要だ。
そのためにはどこがクリティカルパスなのか?を正確に判断する必要がある。
これはプロジェクト内であっても組織全体の事であっても把握する事がリスク低減につながる。
特に組織全体に関わる際には横断してこれを把握できる人が必要になるが意外とこれがおろそかな場合が多い。
クリティカルパスをなんとかうまく収めようとすると組織内の運用を柔軟にこなすことも必要だ。
もちろん方針や規則で縛られているがそれを回避する柔軟な運用をできるようにしておくことも必要だろう。
本当に必要な時にこうした権限を発露できればベストだと思う。
切羽詰まった時に杓子定規な運用をされるとこれまた苦しい事になる。
決まりは決まりで尊重しなければならないが柔軟に運用できることもリスク対策になると思うのだ。
特に組織内の事務手続き等々で躓くことが多いように思う。
最後は顧客に最高の満足度を提供する事
品質が良くて原価が低いというのがベストなのだがなかなか実際にはこうしたことが実現できない。
何らかの事情で納期が迫り切羽詰まると各工程の仕事がおざなりになりがちだ。
こうした時でもキッチリとした仕事をしたいものだ。
それこそ追い込まれた状況でしっかりした仕事ができるのがプロフェッショナルというものだろうと思う。
ただ自分一人ではどうしようもない事も多い。
その時には判断できる人や部署にフィードバックを忘れないようにしたいものだ。
やはり基本は「ほうれんそう」なんだなぁと思う。
これだけはいつの時代でも同じだと感じたのだった。
最終的には顧客に満足してもらうというのが目的だがこれがまた一筋縄ではいかない世界だ。
開発の世界もイロイロあるが営業の世界は相手が人間なだけにこれまた難しいのだった。
今回はこのへんで
では