IoTになる前の時代の通信と計測制御の世界のお話し その4:情報家電サービス

 

管理人はかなり以前に通信業界の動向をまとめたことがある。
その内容としては当時かなりコアな位置情報、計測監視、その時点でこれからやってくるであろう新しいサービス等々についてだ。
そのリポートを引っ張り出してみて現在とどう異なるのか?を見てみたいと思った。
このレポートは2003年当時に管理人が執筆したものだが長いのでいくつかに分けてみた。
前回は通信による老人介護サービスとして2003年当時のものを紹介した
今回は第4弾として情報家電サービスについて記事をアップしてみた。
このレポートはIoTに関してはこれが最後となる。
掲載した文面は2003年当時のそのままなのでご了承いただきたい。

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2003年当時の情報家電サービスの現状

すでに少し前からインターネットに接続できる家電製品はあった。
しかしどれも今までの生活を変える画期的なものとはならなかった。

家電を情報家電にするのはネットワークへの接続方法

この問題点はインターネットに接続する場合の接続方法にある。
インターネット側から家電機器を利用する場合はグローバルIPが必要になるためダイヤルアップでは利用がなかなか進まなかったからである。
ましてやダイヤルアップではインターネット側からなにかしらのコントロールを実質行うのは大変難しい問題点であった。

ブロードバンドインターネットの普及

しかしここにきて状況が変わりつつある。
この原因は別の項にも書いたブロードバンドインターネットの普及である。
常時接続は常識となり、ルーターの導入やIPアドレスの問題もダイナミックDNS等を利用することにより解決できる環境が揃ってきている。
つまり利用する側の環境が劇的に変化してきているのである。
すでに複数の家電メーカーからこのような情報家電のコンセプトで作られた製品が登場してきている。

家電のPC化

家電系の製品はPCの技術を次々に取り込んできている。
各メーカーによりそのアプローチ方法は異なるがいずれもPCの技術をベースにした物がほとんどである。
まずインターネット経由してTV録画を行うハードディスクレコーダーや無線LANを使用してPC側のメディアを再生するレシーバー等の画像関連が多く出てきている。
PCの技術を使っていてもターゲットとするユーザーがPCと家電では異なるために、その製品の構成や機能に違いが出てくる。
これは各社のマーケッティングターゲットがインターネットやPCに関する知識をまったく前提としない一般家庭とするのか、あるいはある程度のスキルを持ったパソコンユーザーとするのかの違いに起因する場合が多い。

PCの家電化

これとは逆にPC系はユーザーインターフェースやデザインを家電に親しんだ一般ユーザー向けにする傾向が見られる。
例えばマイクロソフトが発表したWindows XP Media Center EditionやSmart displayは、パソコンを家電化するための製品である。
またマイクロソフトは、PCに蓄積した映像や画像を再生可能なポータブル機器Media2Goを開発している。
これは内部的にはPocketPCに近いが、ビデオや音楽などメディアの再生に特化し、ユーザーインターフェースを簡略化することで家電化を図っている。

SPOTという通信手段

さらにSPOT(Smart Personal Object Technology)も見方によれば家電といえるかもしれない。
SPOTは腕時計やキーホルダーのような小さな機器にFM放送の空き帯域を使用した無線データ受信機能を付けて様々な情報を表示させるものだ。
いままで様々な方法で家電への進出を考えていたマイクロソフトだが、結局PCそのものを家電に近づけるという方向性になったようである。

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情報家電の技術的バックボーン

家電製品が情報家電となるためには、いずれにしてもイーサネットを装備してネットワークに直接接続していくことが必要不可欠になるであろう。
このためにPCとの融合性を考慮した相互に利用できるプロトコルが脚光を集めている。

エンドユーザーが意識しなくてもネットワーク接続

ただしここで重要なのがエンドユーザーが意識せずにネットワークを利用するための仕組みである。
家電しか使ったことのない一般ユーザーがネットワークをうまく利用するための仕組みは最大の課題であり、どのメーカーも苦労しているのが現状である。
例えばルーターを考えてみると、インターネット側からアクセスを可能にする際パケットフィルタやNATを設定する必要があるがこれを一般ユーザーに行わせるのは現実的ではない。
そのためにルーター設定をなるべく自動化することが求められる。

UPnPの登場

その仕組みとしてUPnPが有望視されている。
最近では多くのルーターがUPnPに対応しているため、例えばWindows Messengerなどで音声通話やファイル転送を行う場合でも、特に設定することなく利用可能になっている。
このルーターを制御するためのInternet Gateway Device(IGD)はUPnPの一部であり、これに対応したUPnPを使用することで対応機器はルーターなどのデバイスを自動的に発見し、通信制御を行うことが可能になる。
複雑なネットワークでなければユーザーは特に設定を行う必要はないのである。

UPnP A/Vの登場

UPnPは本来ルーターの制御ではなく、ネットワークに接続した機器の発見や制御を行うための統一的な仕組みである。
AV機器の制御を行うためのUPnP A/VもUPnPの規格の1つであり、AVデータを格納するMediaSeverと実際の表示を行うMediaRender、そして両者をコントロールするControlPointから構成される。

MediaServerはPCやDVDプレーヤーなどのAVソースを持つ機器であるが、必ずしも表示のための機能を持っている必要はない。
ただしMediaRenderはどんなフォーマットにも対応しているわけではなく特定のフォーマットの再生のみに対応する。
つまりあまり能力の高くないデバイスが想定されているということである。
実際にはControlPointはMediaRenderと一体になっていることが多いと思われるが、ネットワーク経由での操作を考慮し論理的には区別されている。

実際にはMediaRenderがテレビに内蔵されていたり離れた場所にあるPCがMediaServerであるような場合は、手元にControlPointを置いてそこから全体を制御することができる。
つまりUPnPを使ったりリモコンのように動作させることになるわけである。
UPnPはオープンな団体であるが、実質はマイクロソフトやインテルが主導して定めている仕様でありこの点から家電メーカーの反発もある。

2015年から見た2003年の情報家電サービスの感想

情報家電と言えば現在家の中にある家電で情報家電と言えるモノは何だろう?
管理人宅ではテレビくらいだろうか(外観はテレビだが中身はPCのようだ)。
この分野は実は遅々として進んでいない領域でもあるのだ。

遠隔での制御は古くからある

機器を単に外部からオン/オフするだけならもっと古くからある。
こうした単純な仕組みさえ一般家庭には入っていない。
これはどちらかというと一般家庭を結ぶネットワークの問題だと思う。

誰でも使えないといけない家電

情報家電が普及しない原因はなんだろう。
イロイロあると思うが家電と言うのは誰でも使えるモノでないといけないからだと思う。
それに加えて家庭内でLANケーブルを家電ごとに引き回すという事もまず不可能だ。
つまり通信手段の確保がモノを言うという事になる。
事実、管理人宅のテレビは無線LANを内蔵していたからネットワークに接続する事ができたのだ。
歩みは遅いが少しづつ近づいているのも事実だ。

小さなモノはBT接続

SPOTなんていう規格も登場しているが現在は跡形もない。
この分野の立役者はなんといってもスマートウオッチとBTだと思う。
こちらは確実に現実化している。

ホームサーバー

家庭内の情報を集約するホームサーバーの名前も遅々として進まない分野だ。
規格の問題で足並みが揃わない、全く期待外れだ。

情報家電まとめ

管理人は情報家電が普及するようになるには次の3つのポイントがあると思う。

  • 住宅へのネットワーク
  • 住宅内のネットワーク
  • 家電としての操作性

最低限このポイントをクリアしないとその先へは行けそうもない。

今回はこのへんで
では

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